食後は、満ちる時間です。お腹だけでなく、気持ちも、少し重たくなる。
だからこそ、食後は「頑張る」よりも、流れを静かに戻す。小さな区切りが、次の時間を軽くします。
何かを食べたあとに、さらに何かを足したくなることがあります。甘いもの、コーヒー、スマホ。
でも、食後こそ「足す」より「落ち着かせる」のが先。まずは一呼吸だけ入れて、からだの速度を戻します。
食後の区切りがないと、だらだら続いてしまいます。そこで、温かい一杯。
湯気を見て、温かさを感じて、ゆっくり飲む。たった数分で、「いまは休む時間」へ切り替わります。
大きな習慣にしなくていいんです。食後に三分だけ、席を立つ。窓を開ける。食器を一つだけ片付ける。
食後に小さな動きが入ると、からだの流れも滞りにくくなります。「戻れる形」をつくる、という感覚です。
食後に甘いものが欲しくなる日もあります。そんな日は「意志が弱い」ではなく、ただ疲れているだけかもしれません。
まず温かい一杯。少し落ち着いてから、どうするか決める。順番を変えるだけで、余白が生まれます。
食後は、満ちたものを静かに戻す時間。区切りがあるだけで、午後や夜がやわらかくなります。