一日を終えたあとも、気持ちやからだが、なかなか切り替わらないことがあります。
忙しさの余韻が残ったままでは、休んでいるつもりでも、深くは休めません。
朝や昼は、外に向かって動く時間。それに対して夜は、内側へと戻っていく時間です。
頭や気持ちを切り替えようとするより、まずはからだを落ち着かせることで、自然と一日の終わりが整っていきます。
夜の時間を、何かで埋めすぎてしまうと、からだは休むきっかけを失ってしまいます。
テレビやスマートフォンから少し離れて、速度を落とす時間をつくること。それだけでも、呼吸は深くなっていきます。
夜に飲むお茶は、何かを頑張るためのものではありません。一日の区切りを、やさしくつけるための存在です。
湯気を眺めながら、静かに飲む。その数分が、からだを「休む側」へと戻してくれます。
一日の終わりを、丁寧に過ごすこと。それは、明日を軽やかに迎えるための準備でもあります。