休んでいるのに、休めていない日があります。
何もしないのに落ち着かない。頭の中だけが動き続ける。
そんな日は、気持ちの問題というより、からだの速度が落ちていないだけかもしれません。
休むには、「ほどける形」が必要です。
休む=完全に止まる、ではありません。
からだが「戻れる」方向へ向き直ること。ここが休みの本質です。
だから、ただ横になるよりも、ほどける手順があるほうが早い。
休むための“入口”をつくります。
休めない日の原因は、刺激が切れていないことが多いです。
いちばん強い刺激は、画面です。
伏せて置く。別の部屋に置く。通知を切る。
大げさなことは要りません。「距離」をつくるだけで十分です。
休めないのは、休む場所が決まっていないからでもあります。
ベッドの上で仕事をしたり、ソファで食事をしたり。境目がなくなると、からだは切り替えられません。
座布団でも、椅子でもいい。「ここに座ったら休む」を一つ決める。
休みが、習慣になります。
休むときは、気持ちより先に、からだを落ち着かせます。
温かい一杯は、いちばん簡単な手段です。
湯気を見て、温かさを感じて、ゆっくり飲む。
それだけで、呼吸の速度が変わり、考え事の音量が下がります。
休む日は、ほどく時間。
画面から離す。場所を決める。温かい一杯をゆっくり。
小さな手順が、休みを本物にしてくれます。